時計製造は、プロトタイプの製造から始まる。フォッシルグループの場合は価格も競争力の一つなので、コストを意識したデザインや製造方法を開発するのも大切な仕事となる。
ANTIMAではフォッシルグループの機械式時計の製造を一手に引き受けている。バーバリーやゾディアック、トリー・バーチにエンポリオ・アルマーニ スイスメイドなど、錚々たる顔ぶれが並んでおり、年産製作本数は40万本を超える。それだけでもかなり大規模だが、グループ全体で見ると5%未満しかないという。さらにクオーツモデルの研究開発も行っているというから、ANTIMAはフォッシルグループの“頭脳”といっていいだろう。
ちなみにグループ内には、価格やコンセプト、コンペティターの異なるブランドがひしめき合っているため、キャラクターを明確にする工夫が求められる。
大型の工作機械を何台も導入し、効率的かつ正確に、プロトタイプの製造を進めていく。
ブレスレットもデザインを仕上げたら、プロトタイプを製造してディテールをまとめていく。
時計の表情を作るダイヤルやベゼルなどは、特に綿密にプロトタイプを製造している。
微細なパーツまで切削し、精度の高いプロトタイプを製造。信念のこもった時計作りを行っていることが分かるシーンだ。
仕上がったパーツは、きちんとチェックして次の工程へと進む。